あの夏の日の匂い

空蝉逃げ水 宵時雨澄んだ空の碧
揺れて憧れ 浮かんでまた消えてくころ
帰り道 街路樹の 月の下 夕さがり
流れ風に乗り心地よく 感触はふんわりと
なんでもないような ふとした瞬間に
思い出す淡くて 恋しくて衝動
許してねただ 忘れてねそっと
でも残してね少し
夕立雨上がり 日の盛り送り火の彼方
迎えては影落とし 忘れては綾縒り悔いて過ぎて
石段の階段を1つ飛ばしで登った後
少し伸びた髪 耳元にかけて振り向く姿
綾めいて藍を 泡ぐむわ逢を
色付いて頬に染めて 月明かり情緒
艶やかな灯りと 可憐な表情を
君の目に映して
記憶から全部 紡いだらもっと
温かく心の奥 くすぐるような体温
柔らかく咲いて 儚くまた散って
愛おしさ満ちて
過ぎて行く 移ろいで行く
色褪せて行くもの 数えてまた
誰かを知って 写し鏡となる
そっと感傷は群青と想像の相乗で
解けてゆく
優しは滲んで 目の前で霞んで
追いかけて掬って 掴んでもうないや
駆け抜けてじゃあね 打ち上げてばいばい
音破る夜の空
なんでもないような ふとした瞬間に
思い出す淡くて 恋しくて衝動
許してねただ 忘れてねそっと
でも残してね少し
立ち止まり 髪結び
夢踊り 夜はまだ彩る
目を閉じてみればまた全部
あの夏の日の匂いとともに蘇る
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